わたしが経験したお話です。
ー オパールのルース ー
ある日、ひとつのご縁から、わたしはオパールのルースを譲り受けることになりました。
それはちょうど、わたしの新しい門出のお祝いとして差し出されたもので、
箱を開けた瞬間、まるで光が手のひらに舞い降りたような感覚がしたのを今でも覚えています。

こんなに美しい石、見たことがない——
言葉では言い尽くせないほどの透明感と、内側から溢れる色のゆらめき。
まるで、
「わたしって綺麗でしょ?」
と、石自身が静かに微笑んでいるようでした。
確かに、うん、あなたは美しい。
ー その石いきさつ ー
このオパールの元の持ち主である方は、
「将来、家族の中でこの石のことで揉めるのが嫌なの。
だから、石を本当に好きで、石のことがわかる人に託したい」
そうおっしゃっていました。
その想いが、どこか切なくて、でもとてもあたたかくて。
こんなに大切にされてきた石を、わたしが受け取っていいのかな……
そう一瞬ためらったけれど、心の奥からふわりと湧き上がるうれしさに、素直になりました。
「この石を眺めるたびに、私はパワーをもらっていたんです」
そう語ってくださったその方の想いを、わたしも受け継ぎたいと思ったのです。
ー ふとした違和感 ー
オパールを受け取ったその日。
一緒にいた知人の女性も、その輝きに目を奪われたようでした。
「すごーい!綺麗ー!開けてもいいですか?」
ケースに入ったままだったオパールに、思わず手を伸ばしかけた彼女。
そのとき、わたしの中に一瞬、ピリッとした感覚が走りました。
石には、それまで過ごしてきた時間、
そして持ち主の想いがそっと重なっていることを、わたしは知っていたから。
良い悪いではなく、
「まだ触れてはいけない」
と感じたんです。
彼女は結局、ケースを開けるだけでそっと眺めていました。
(わたしが「触っちゃダメよ〜」オーラ出してたのかも?笑)
― その夜まで ―
オパールを家に連れて帰るまで、
わたしは何度もケースを開けては、その美しさに見惚れていました。
光に当てるたび、違う表情を見せてくれるオパール。
手のひらの中に、宇宙を映しているようでした。
けれど——
その夜、何かが少しだけ、変わった気がしたのです。

続く。。。
with love & light